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「2010 親学フォーラム in京都」のご報告と感想

2010年5月21日掲載   

 去る4/18(日)にPHP総合研究所京都本部にて一般財団法人 親学推進協会の主催で「2010親学フォーラムin京都 〜親が変われば子どもも変わる」が開催されました。第一部では、大江弘氏(親学推進協会常務理事)から基調報告「親が変われば子どもも変わる」や、門川大作氏(京都市市長)の講演「親育ちのために」がありました。第二部では「今、親に求められること」というテーマのもとパネルディスカッションが行われ、池坊由紀氏(華道家元池坊・次期家元)・久保田競氏(京都大学名誉教授・医学博士)・鈴木直人氏(同志社大学文学部教授・医学博士)・及び熊本マリ子(京都きらら学園園長・親学アドバイザー)の4名がパネリストとして出席し討論しました。
 このフォーラムに参加し会場でお話を聞いた、教職員から寄せられた感想を以下に掲載させて頂きます。
 
第1部:講演 門川大作氏(京都市長) 第2部:パネルディスカッション 「今、親に求められること」
 

 「親学フォーラム in 京都」 を終えて

 「親が変われば子が変わる」という親学の成り立ちを、PHP総合研究所研究部長 大江弘氏から伺いました。200年も前、明治維新の頃から、アメリカでは親に対する「親になるため」の教育が始められていたそうです。子どもを抱きしめ安心させる母性的部分と社会のルールを教える父性的部分など、親心を育むことの重要性。また「主体変容」 親が育ち、親が変わることで子どもが変わってくることを発達段階での関わり方など具体的にお話頂きました。
 更に、門川市長は「保護者の不安や孤立感を減らし、喜びを感じながら子育てできることを目指す」地域との繋がりを大切にというお話を承り、とても共鳴を受けました。市長のお話の中にもあった「おやじの会」。実は発足時、母子家庭の多い今、「おやじの会とは・・・なんぞや?」と問いただされたそうです。その時、一人のお父さんが、一家庭のおやじから「今こそ地域のおやじになろう!」と声があがり、結成に至ったことを伺いました。その言葉通り、我が家は「おやじの会」の恩恵をかなり受けました。息子が中学生の頃、息子の成長のことを悩んでいた主人が、知り合いから「一緒におやじの会を頑張って欲しい」と誘われ、地域のお祭りに参加、焼きそばを焼いたり、子ども達の遠出の時は引率したり、主人がその活動に没頭することで、随分息子を見守る目を和らげることができ、助けられていました。息子も一緒に行事に参加したり手伝いを始めたり、親子の距離を縮めてくれたのが「おやじの会」でした。「親が変われば子どもが変わる」 親学のまさにその通りだったと思います。
 パネリストの池坊由紀先生は「子ども達にああなって欲しい、こうなって欲しい」と親の思いを押しつける前に、必ず、子どもと共感し寄り添う時間が必要であること。スイトピーにはスイトピーの、チューリップにはチューリップの美しさがそれぞれあるように、あるがままの子どもを受け入れることの大切さを華道に例えてお話下さいました。
 久保田競先生からは、過保護・過干渉・相互依存関係こそ、子どもの自立を妨げるものであり、子どもの心のストレスが内在化していくと前頭前野のはたらきを悪くすること。それよりも、子ども達は大人の真似が大好き。「ミラーニューロンシステム」を巧く使って「勉強しろ」と言うよりも「親が面白そうに勉強してみせればいい」とお話下さいました。
 鈴木直人先生は、今、大学生も深く考えることが苦手、意欲的でなく、指示待ち人間が多くなってきていると。その背景に、「待てない」「我が子しか見えない」「子どもの心に共感できない」「他人と比較する」「子どもが良いときしか抱きしめられない」親像が見えてくるということでした。今、親こそコミュニケーション能力を、子どもの本当の心を読み取る力を得ることが必要と語って下さいました。
 そして熊本マリ子先生は「親の都合のいい子育てになっていませんか?」という提言。紙おむつになり、布おむつの時よりも、親子のスキンシップが三分の一に減っているそうです。「気持ち悪かったね」と語りかけ、温かいタオルで拭いてやり、その子の表情に気づき、まめにトイレに連れて行ってあげていた昔、一歳前後でおむつはとれていたそうです。紙おむつを長い間履き、おむつの中でのおしっこに慣れ、大人よりも鋭いはずの感覚は鈍感になってきているのかもしれません。でも、もし、電車の中で、お子さんがおしっこを沮喪したとしたらと想像できますか?失敗を恐れるあまり「念のため紙おむつ」とどうしても思ってしまいますか?昔なら、公共の乗り物で子ども達が失敗したとしても、子どもなら当たり前と助け合う空気があった。今は白い目で見られることもあるかもしれない。そんな社会の変化が若いお母さん達を孤立させ、苦しめていることになっている。 マリ子先生は、だからこそ「今こそみんなで子育てをしよう!」と提案しています。
 
 今、我が子はもう抱きしめるには大きすぎる年齢になってしまいました。諸先生方の貴重なお話を伺い、もっと抱きしめられる時期にしっかり抱きしめ、おんぶができる頃に色々共感したり、大切なことを語り合ったりする時間を持てれば良かったと反省しています。もっと早くこの「親学」に出会えていたらと残念でなりません。子育て真っ最中の羨ましい皆様。また次回のチャンスに、是非一緒に学びに参りましょう。 これからも私は教室の子ども達のために、鋭いはずの子ども達の感性を十二分に発揮できる環境を用意してあげたいと願うとともに、尿意を感じていることを察するだけに留まらず、「今、この子は何を感じているのだろう!」と、子ども達の楽しい、悲しい、寂しい、嬉しい思いを、五感で感じられる先生達と共に、更に学び、向上していきたいと熱望しています。未来の世界を創る子ども達のために…。

 

 「親学フォーラム in 京都」 に参加して ― 洛北せいか幼稚園 福家 祥子先生

 今回の受講で最も印象に残ったのは、パネルディスカッション「今、親に求められること」でのパネリストの先生の提言でした。
○池坊先生
(1) 今の子どもたちは自分の心を見つめることができない。どうすればよいかという方法ときっかけを教えてもらっていないためである。
(2) 親の役目は、それぞれの個には良さがあるとして、子どものありのままを受け入れることであり、子どもと同じ目線で物事を見て子どもに共感していくことである。
○久保田先生
(1) どのように脳は働き、反応するのか、脳の勉強をしてほしい(親が勉強している姿を見せ、真似ることにより、子どもの46番の脳は働く。手足を動かさないから、脳の働きは低下する。前頭前野の働きはストレスを感じると悪くなり、褒めると良くなる。など)。
(2) 脳科学を教育に生かす。
(3) 子どもの就職まで責任を持って育てることが必要。
○鈴木先生
 最近の大学生は、
(1) 好奇心(動機づけ)が低く、何のために学ぶかがない。
(2) 他人との物理的な距離の取り方がおかしい(近付きすぎで無遠慮、遠すぎて疎遠、傷つきやすい)コミュニケーションがうまく取れない。
(3) 失敗を恐れ、結果を気にし、評価されないことや面倒なことはしたがらない。
(4) 自分で考えようとしない指示待ち族など。
 最も問題なのは自主性、好奇心の欠如で、親の過干渉、過保護、相互依存の状況が生み出したもので、いい子を装い、些細なきっかけで爆発する。
  また、最近の親は、
(1) 待てない(先取りをしてしまう)。
(2) 我が子しか見えない(自己中心的)。
(3) 機嫌良い時にしか抱きしめない(反対では?)。
(4) マニュアル重視(個人差があるものなのに、子どもに夢や価値観を押しつける)。
(5) 祖父母まかせ。
(6) 自分のライフスタイルを変えようとしない。
(7) 子どもを受容したり、共感できない。
(8) 人と比較し、マイナス面ばかり見る、など。
 親には匙加減を考えてもらいたい。「私はあなたの人生を歩くことはできない」、子どもには子どもの人生がある。親が変わると子どもが変わります。教育は10年先、20年先を見てするものであって、目先の結果にこだわることではない。初等教育から変えていく必要がある。今、小学校では骨折と顔の怪我が多い。それは、経験からくる危険の予測ができないためで、とっさに手が出ず顔から転ぶのである。子どもたちが刺激を受けて遊んでいないから前頭葉が働かず、危険の予測ができないのである。
○熊本先生
(1) 今の親は自分の都合で子育てをしている。
(2) 教育は親と一緒にやらないとできない。3つの提言をしたい。
1. 紙おむつをやめて布おむつにする(濡れていなければ「トイレに行こう」と言葉をかけてトイレに座らせ、濡れていれば「きれいにしようね」とおしりを拭く。親の都合で取り替える、紙おむつではなく、子どもの生理現象に合わせて1日に何度もコミュニケーションを取ること)
2. 3歳までの教育の必要性(お腹の中にいる時から、父、母が共に言葉をかける。子どもの発達に基づいた働きかけをする)
3. 母親の余裕は父の協力がないと生まれない(子育てには父性と母性が共に必要である)親がしてくれたことをもとに、自分の子育てをするものである。
 以上のように貴重な多くの提言がありました。特に鈴木先生の親の過干渉、過保護、相互依存の状況が子どもの自主性、好奇心の欠如を生み出しているという点には、感じる所がありました。また、教育は10年先、20年先を見てするものである、という点も考えさせられる点でした。質疑応答でも、親が介入していかないと、放課後の友だちと遊ぶ約束が出来ない子どもの相談があり、友だちとの関係を作る難しさがあると同時に親がどこまで関わっていくのか、という親のスタンスも問われているように思いました。
 今日のフォーラムを子どもとのかかわり、また保護者との関わりの中で思い返し、生かせるようにしていきたいと考えています。参加させていただき、ありがとうございました。


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